ライブ・ステージ写真撮影では、曲間にこそシャッターチャンスが!


 
ライブ写真やステージ写真の撮影では、
本番よりもむしろリハーサルやゲネプロの時が大切だし
勝負!!だという話は何度かしました。
 
 
事前にステージのセッティングリストや進行表を受け取って、
おおよその状況を想定して現場に行っても、
本番に向けての手直しや現場対応で変わることのほうが
多いのが実際にところです。
 
それに伴って、撮影ポイントや撮影場所、アングル、
カメラのセッティングも変わってきます。
 
 
本番直前に会場に入っていきなり撮影を開始するというのは、
リスクが高いというよりも、その程度の姿勢で撮れる写真は
たかが知れていると言ってもいいでしょう。
 
 
その辺りの基本的なことは、以前の記事を参考にして下さい。
 
 
リハーサル・ゲネプロで決まる!? ライブステージ撮影
 
ステージ撮影・ライブ撮影では、リハーサル・ゲネプロが勝負!?
 
 
今日お伝えしたいのは、
リハーサルやゲネプロでの撮影のちょっとした[ツボ]です。
 
 
リハーサルやゲネプロでは、
本番では撮れない写真を狙うわけです。
 
許可が出れば、
ステージに上がって出演者の間近から撮ったり、
クラシック系であれば、本番では後ろ姿しか撮れない
指揮者の表情を捉えたりします。
 
客席後方のピンに照らされてシルエットとなった
ボーカリストの後ろ姿をステージから客席に向かって撮ったり…、
色々なことを試すことが出来ますし、普段あまり目にしない
アングルでの写真をモノにできたりするわけです。
 
 
 
そうやって本番ではとても捉えられない写真を
撮る味・面白さを知ると、本番よりもリハーサルや
ゲネプロでの撮影の醍醐味にハマってゆきます(笑)
 
 
今日お伝えしたい[ツボ]は、
そのような場面でのポイントのひとつです。
 
 
リハーサルやゲネプロで
ステージ上などで夢中で撮影していると、
いつしか出演者と意識が同期して来ます。
 
同じ空気感と時間の流れに同調して、
一緒に演じているような錯覚に陥るくらいに。
 
これは私がもともと音楽をやっていたから
余計にそうなるのかもしれませんが、
経験のない芝居やダンスでも同じ感覚になります。
 
 
そうすると、
例えば曲と曲の間であったり、
演出の調整で曲中でストップしたりした場合、
撮影しているこちらも「ホッ」として一息つくんです。
 
息をつめてファインダーを見続けていた緊張感が
フッと途切れるんですね。
 
それは仕方がないんですが
(そうでなければ緊張感は続きませんし倒れます(笑))
 
休憩時間になった時も同じです。
 
こちらも出演者と一緒に
「フ~やれやれ、やっと休憩だー」
とホッとします。
 
 
そんな時が実は[ツボ]なんです。
 
ホッとした出演者の表情、
意見を交わすメンバー、
照明スタッフと微調整を相談しているバンマス、
緊張感から解放されてふざけている団員たち、
進行や段取りを確認している指揮者と演出家…
 
どれもその時の現場の空気を伝える
捨てがたい瞬間・表情に満ちているんです。
 
 
ですから、出演者と一緒に「やれやれ」とホッとしている
ヒマはありません。
 
そんな時は、
そこら中にシャッターチャンスが溢れているんです。
 
 
演奏していない、歌っていない、踊っていない
そんな瞬間にこそ、出演者個々人の個性や性格や想いが
素直に現れるんですね。
 
 
内容に関してケンカ腰で議論を交わしている場合も
あるかもしれません。
 
 
全てが得難い現場写真になります。
ドキュメントですね。
 
 
ですから局と曲の間、中断した時、休憩に入る時…
気を抜かずに周りを見渡しましょう。
 
きっといい表情をしている顔がたくさん見つかりますよ!
 
 
 
終演後も同じですよ!
 
さっさとカメラを片付けようとしているそこの君!
機材の撤収はまだ早い!
 
ステージ撮影 終演後はホワイエ(ロビー)に急げ!!
 
 
 
芦澤来斗


ライブコンサート写真撮影のキモ(クラシック編)

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クラシックコンサートの写真撮影で最も気を使うのは「音」。
 
たとえフルオーケストラでもそれは変わりません。
 
 
静まりかえったピアニッシモのフレーズ中に
「カシャッ」なんてシャッター音を響かせたら
大ヒンシュクです。
 
でもそんな場面で無神経にシャッターを押すカメラマンが
いるんですよね。
シャッター音は聞こえないだろうと油断しているのか、
そもそも神経が「無」なのか・・・。
 
そんなカメラマンに限って腰に鍵とか下げていたりします。
動くたびにチャラチャラ音がする。
 
 
この手のカメラマンは、同じ現場では二度と会いませんけどね。
一度で出禁になりますから(笑)
 
 
カメラマンを目の敵にする年間会員のオジサン
 
音は立てないけど、やたらに動き回る・・・
これも当然NGです。
 
 
 
とにかくソロのピアノのリサイタルから、
フルオーケストラのコンサートまで、
編成や演目に関わらず、クラシック系のコンサートでは、
カメラマンは存在感を消すことが大事です。
 
クラシック系以外でも
アンプラグドのアコースティック系音楽の
ライブコンサートの写真撮影では同じ注意が必要です。
アコースティックギターの弾き語りや民族音楽系なども。
 
 
 
トゥッティ(tutti)などの大音量のシーンなら
連写しても大丈夫かもしれませんが、
まず連写はしません・・・我々プロカメラマンは。
 
そもそもこの手のジャンルのライブコンサートの写真撮影で
連写は考えられません。
意味がありませんからね。
 
 
激しく動く指揮者やヴァイオリニストを撮る際も、
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の連写では話になりません。
 
シャッター音が響くリスクを冒しているだけで、
本当に「ここ!」という瞬間はものにできません。
 
そんな撮り方をしていたら、いつまで経っても
本当のライブステージフォトグラファーにはなれません。
 
 
ファインダー越しにひたすら被写体を追い続け、
望んだシーンの瞬間にシャッターを切る!
 
これが醍醐味なんです。
 
 
アマチュアのカメラマンを見ていると、
構えたと思ったら撮って、
撮ったら背面液晶で確認して・・・
また構えて・・・
 
という動きが多いですね。
 
 
そんな構えた瞬間に絶妙のタイミングが
あるとは思えないんですけどね(笑)。
 
 
ある被写体(例えばソリスト)を狙ったら、
ファインダー越しにじっと「その瞬間」を待ち続けます。
極端に言えば何分でも。
 
シャッターボタンに指を載せ、ピントを合わせつつ
息を殺して待ちます。
 
 
そして「その瞬間」を逃さずに捉えるのです。
 
 
 
「その瞬間」とはどの瞬間?
 
そう思うかもしれません。
 
 
それは被写体や状況によって変わります。
 
例えば狙ったソリストがヴァイオリニストであれば、
演奏している曲のどの部分が山場なのか、
聴かせどころなのかを事前に把握しておき、
そのシーンでの表情とボウ(弓)の位置から判断します。
 
あるいはその山場の前後で良い表情が撮れたりもします。
 
 
これは、例えばロックバンドのライブコンサートで、
ギタリストを撮る時などにも共通します。
 
間奏での見せ場のギターソロを弾いているシーンも
もちろん狙い目です。
ライブ感溢れる動きのあるシーンが捉えられるでしょう。
 
でも、その間奏に突入してゆく直前や弾き終わった直後に、
良い表情を捉えるチャンスがあることが多いんです。
 
 
ですから、そのような見せ場や聴かせどころを狙う場合は、
その少し前から過ぎた後までファインダーから
目を離すことはできないハズなんです。
 
 
せっかく狙い目のシーンなのに、
始まった瞬間に一枚撮って背面液晶眺めて、
また構え直して撮って・・・
そんな暇はありませんよ!
背面液晶を眺めている時間がもったいない!!
 
 
「その瞬間」を明確にイメージして撮影に臨んでいれば、
狙った絵をものにできた瞬間に
 
「来た!!」
 
とわかります。
背面液晶でいちいち確認なんてしなくても。
 
 
そして「来た!!」こそが醍醐味であり、
各カメラマンの個性が出る部分なんです。
 
 
 
それに背面液晶をやたらに光らせていたら、
シャッター音と同様にお客様にとって目障りで迷惑です。
 
存在を消す!? ライブステージフォトグラファー
 
 
フィルム時代の一眼レフやデジタル一眼レフカメラでは、
とにかくシャッター音をいかに消すかに腐心しました。
 
防音カバーをカメラに被せたり、
防寒用撮影カバーを全体に被せて汗だくになったり・・・(笑)
 
 
今はミラーレス一眼カメラの電子シャッターでの
無音撮影が可能になってきたので、
シャッター音の気苦労からは解放されました。
 
 
 
さてクラシックコンサートに話を戻しましょう。
 
 
クラシックコンサートでは
明り(照明)が一定のケースが殆どですよね。
 
もちろんオペラなどは別ですが・・・。
 
明りが一定なので、陰影による面白みを出すのが難しいです。
照明が劇的な効果をもたらしてくれた!
なんていう幸運はあまり望めません。
 
ですので演者の表情(顔だけでなく身体全体の)を
いかに捉えるかが勝負となります。
 
 
フルオーケストラの場合は、
トゥッティで全員が演奏しているのが前提で、
ヴァイオリンやヴィオラのボウ(弓)が美しくそろっていて、
指揮者の後ろ姿に表情がある瞬間が理想でしょう。
 
 
ピアニストであれば高音部(右手の方、客席側)に顔が向いて、
右手が上がっている瞬間とか・・・。
 
このあたりは各カメラマンの好みが反映する部分ですね。
 
照明や演出効果などの飛び道具がないだけに、
腕が問われるとも言えます。
 
 
楽団の全景も必要ですが、
そればかりだと記録写真・発表会写真になってしまいます。
 
オーケストラであれば、曲の楽章によって聴かせどころ、
あるパートの見せ場があります。
 
例えばある楽章が、
冒頭のホルンの壮大なフレーズで始まるとか・・・。
 
その時は、ホルンのパートだけを抜くとか
ホルンの首席奏者をアップで狙うと面白いです。
 
 
テレビのオーケストラコンサートの放映も参考になりますよ。
そおいった場面では必ずスイッチングされて
メインの楽器がアップになります。
 
 
 
そのように場面を読んで狙うことが必要です。
 
可能であれば事前にその曲を聴いて、
狙いどころの目星をつけておければ万全ですし、
その場で慌てることもありません。
 
 
何度か話していますが、そのような事前チェックのためにも
リハーサルやゲネプロでの確認が大切なんです。
 
せっかく目星をつけていても、実際には別の楽器がかぶって
肝心な被写体が見えなかったりしますからね。
 
 
ステージに乗っている演者が多ければ多いほど、
狙いどころは多くなりますが、その分確認どころ満載です。
 
 
リハーサルやゲネプロなど事前の確認や
本番では撮れないアングルの撮影など、
極端に言うと本番までで勝負は決まっている!とも言えます。
 
 
 
クラシックに限らず
大きなホールでのライブコンサート撮影では、、
私は本番までにその日の70%位の汗をかいてしまいます(笑)
 
 
それで本番では殆ど汗もかかず冷静に
狙ったポイントの撮影に集中できるのです。
 
 
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芦澤来斗


カメラマンを目の敵にする年間会員のオジサン

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ある日のクラシックコンサートでの出来事。

 

 

第一部が終わって休憩時間になり、
撮影していた客席から楽屋裏に戻ろうとしていた私に、
1人のオジサンが近づいてきました。

 

 

ただならぬ気配・・・。

 

「シャッター音が気になる! 邪魔だ!!」

 

防音してるし、静かな場面ではシャッター切ってないので、
聞こえているハズありません。

 

しかも彼の視界に入る場所には居なかったので、
姿が気になった訳でもないはずです。

 

「皆さんに聞こえるシーンでは写してませんけど・・・」

 

「そう言い切れるのか! 確かに聞こえたぞ!!」

 

言い争っても仕方ないので、その場は謝って終わりました。

 

 

楽屋に戻るときに思い出しました。
主催者から、

 

「今日は広報紙の取材で別のカメラマンが入るから、

芦澤さんフォローお願いします。」

 

と言われてました。
私とは違うポジションでそのカメラマンが撮影している姿は、
私の視界にも入ってました。

 

場所も離れていたので、
彼のシャッター音は私の耳には入りませんでしたが、
先ほどのオジサンの視界には入る場所で撮影していました。

 

しかも曲中に移動したりしているのも気付いていました。

 

 

楽屋に戻り、主催者のマネージャーにこの件を報告。

 

「その文句言ってる人、どんな人でした?」

 

と聞かれその容姿を伝えると、

 

「やっぱり! その人年間会員さんなんだけど、
毎回色々なことで文句を言ってくるクレーマーなんです。」

 

それで納得しました。
その後、

 

「そのカメラマン見たら、気を付けるように言っといて。」

 

ということで、二部が始まる前に
そのオジサンのおおよその座席場所を伝えるとともに、
シャッター音と曲中のポジション移動には神経を使うように
伝えました。

 

 

 

その後も、私がこのオーケストラの専属だった事もあり、
何度かこのオジサンに文句を言われました。

 

やはり、各種媒体やテレビ取材などで撮影が入った時です。
顔を知っているから私に文句を言いやすいのでしょうね。

 

 

こちらも最初は腹が立ちましたが、だんだん慣れてきて、

「オー、やっぱり今日も文句言いに近寄ってきたきた!」

という感じです。

 

 

この手のクレーマーは色々いますが、
特にクラシックの定期公演に多い気がします。

 

カメラマンに対してのみならず、
プログラム内容や演奏や観客のマナーや・・・。

 

単に神経質なのか、
自分はクラシックに造詣が深いんだという自負が強いのか、
まあ理由は様々なんでしょうね。

 

 

せっかくコンサートを聴きに来ているのに、
この手の人は可哀想ですね。

 

まあ、あちらもクレームをつけることで
自己満足しているのかもしれませんが。

 

 

お気の毒というか・・・、
きっと、日頃満たされていないんだろうな~と、
同情したくなります。

 

 

 

撮影現場で何らかのトラブルがあった場合は、
原因が自分の場合でもそうでなくても、
必ず舞監か主催者など伝えるべき人には伝えましょう!

 

その場で黙っていて無事に済んだと自分では安心していても、
実は自分の知らないところでその問題が大きくなっていることも
あります。

 

 

例えば静かなシーンで、
あなたが物を落として音を立ててしまったとします。

 

どうせ誰が立てた音かわからないし・・・と黙って帰るのと、
「すみません! あれ、私が○○を落としてしまいました!」
と正直に告白して謝るのとでは相手の印象が全く変わります。

 

 

バレてないと思って黙っていても誰かスタッフが気付いていて、
あなたがいない場所で、

 

「アイツ、あんなところで音たてやがって!」

 

と言ってるのが舞監や主催者の耳に入れば、
印象が悪くなるのは分かりますよね?

 

 

 

実は現場というのは色々な突発事故がつきものです。
PAの音が途切れる!

 

決まったタイミングで照明が点かない!

 

キッカケが合わない。

 

出演者が間違えたり・・・。

 

 

観客も気付くこと、気付かないけど裏方には分かっていること、
さまざまなことが起こります。

 

ですから大きなステージのスタッフや裏方さんほど、
ハプニングには慣れています。

 

 

あなたにとって冷や汗ものの出来事でも、
実は裏方さんやスタッフにとっては
あなたが思うほど大きな事ではないケースが
ほとんどです。

 

 

とにかく何かあったら、しかるべき相手に報告しましょう!

 

それがたとえあなたの失敗でも、
正直に報告すればきっと次も撮影のチャンスをいただけます。

 

しらばっくれて黙っていたら、
次の現場には呼ばれないかもしれません。

 

 

 

まあこれは撮影現場に限らず、
日常生活においても大切なことですね。

 

 

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芦澤来斗


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