ステージ撮影・ライブ撮影を行う場合、
いつ会場に入りますか?
私は初めての会場では機材搬入時、舞台作りが始まる頃、
何度か経験のある会場では、ミュージシャンの入り時間です。
特に初めての大きなホールの場合は、舞台周りや舞台裏の動線を
確認するために、機材車と同時に朝一番で入るようにしています。
搬入風景や舞台作りもドキュメンタリー的な写真として
重宝されます。
またその手の作業中には、
被写体としても色々魅力的な物を目にします。
仕込み中のケーブルだったり、
並んでいるマイクスタンドやサスだったり・・・。
そんな物をチェックしたり撮影しながら、
舞台裏手から客席~ホワイエまでの動線を確認します。
また投光室など、少し変わった位置からの撮影ポイントが
ないかなどもチェックします。
そしてリハーサルからゲネプロ。
ここでは本番中には狙えないポジションから撮影します。
舞台の上で撮影することもあります。
別の場でも書きましたが、
もちろんリハーサルやゲネプロで
そのように色々なポジションで撮影するためには、
事前に舞台監督や主催者に了解を取っておく必要があります。
特にゲネプロがある場合は、
衣装や照明も本番同様に行われますから、
いいショットを物にできるチャンスです。
ケースによっては、
本番よりもゲネプロに精力を使うこともあります。
特に、本番中は指定場所で三脚立てて固定でしか撮影できない
場合などは、ゲネプロ時に撮影する画像が勝負!
くらいの気合で臨みます。
本番だけ固定で撮影しただけでは、
本番前に会場に来て、決まった場所で決まったように撮影して帰る、
どこかの写真館の派遣カメラマンと同じ写真しか撮れませんからね。
また経験豊かで撮られ慣れているプロほど、
リハーサルやゲネプロで狙った、ちょっと変わった画像に
新鮮味を感じて気に入ってもらえることが多いのも事実です。
当たり前に綺麗に撮られた写真なんて見飽きてますからね。
とにかくリハーサル~ゲネプロ中は動き回ります。
舞台上、下手、上手、客席、二階席、投光室・・・。
全体の構成や演出、流れをチェックしながら、
必要であれば進行表にメモしながらも、
本番では狙えないショットを撮ります。
同時に、この構成ならこの部分ではこの時にこの人を撮ろう・・・
などと本番に向けてプランを練ります。
例えば、この曲の最後のサビのキメのポーズは必須・・・など
落とせない瞬間をチェックします。
アーティスト専任として何度も経験している場合は、
今度はキメポーズをちょっと違った角度から撮ってみる・・・
なんていうこともできるようになります。
またホールやライブハウスによっては、
そこでしか撮れない撮影ポイントがあったりします。
それも動き回ってチェックしてみないと分かりません。
例えば舞台上方のキャットウォークから
真下のミュージシャンを狙うなどは
何処ででもできるわけではありません。
そんな、その会場ならではの撮影ポイントを見つけるのも
初めて行く会場での楽しみのひとつです。
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芦澤来斗