ステージ撮影やライブ撮影などをするにあたって、
あなたにしか撮れない写真とは何か?
自分なりのスタイルをどうやって確立するのか?
いわゆる「記念写真」や「発表会写真」「報道写真」とは違う、
「ステージ写真」「ライブ写真」「舞台写真」とは何なのか?
撮影を始めた当初、私も色々悩みました。
指導を仰げる知人や先達も周りにはいませんでした。
それに、ステージ撮影・舞台撮影・ライブ撮影などの分野の
情報は、一般的なカメラ雑誌や写真関連の書籍などには
ほとんど載っていませんよね。
それはこのジャンルの特性でもあるので仕方ないのですが・・・。
さて、最初に皆さんに質問です!
ステージやライブを撮影する時に、一番大切なことはなんでしょう?
カメラとレンズ?
確かにそれがなければ撮影できませんね (^_^;)
でも、高価な一眼レフで撮影された写真より、
スマホ(スマートフォンや携帯)で撮られた写真に
インパクトや感動を受けたことはありませんか?
もしかすると、あなたの隣でだれかがスマホや
コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)で撮った写真が、
その場の魅力をより強く表現しているかもしれませんよ。
となると、機材が一番大切な要素ではないことになります。
撮影機材に関しては、別の機会にお話しします。
撮影テクニック?
もちろん基本的な技術はあるに越したことはありません。
でも先のスマホ写真の例のように、
何も凝ったことを考えずに撮られた写真が
とても印象に残ったりします。
テクニックは、無いよりはあるほうが対応力が広がるので
武器にはなりますが、必須条件ではありません。
必要に応じて(迫られて)身についてくるものです。
私はある一枚の写真がきっかけで仕事として
撮影を依頼されるようになりましたが、
その写真を撮った時は、
テクニックなんてほとんど知りませんでした。
その分、
仕事として撮影を始めてから色々試行錯誤はしましたけどね f^_^;
答えは「好き」あるいは「想い」です。
ほかの要素も色々ありますが、まず「好き」になることが一番重要です。
たぶんこれがないと、だれが撮ったかわからない写真しか撮れません。
ただ「ソツなく綺麗」に撮れている写真。
(まあ、これを撮るのも大変なんですが・・・。)
ということは、あえてあなたに撮影の依頼が来ないということです。
他のカメラマンと特に違いがないなら、
わざわざあなたを指名してはもらえません。
もちろんここで言う「好き」は、恋愛感情の好きではありません。
「カメラが好き」でも「写真が好き」でもありません。
◆このバンドの曲が「好き」
◆この曲のこの部分の歌詞が「好き」
◆このギタリストが「好き」
◆このグループのダンスが「好き」
◆このヴォーカルの子の声が「好き」
◆このお芝居が「好き」
◆このシンフォニーのこの楽章が「好き」
ということです。
ようするに、撮影対象を「好き」になる・・・ということです。
とうぜん初めて撮影を行う相手のことは知りません。
でも「好き」にならないと、“伝わる”写真は撮れません!
「好き」になるためにはよく知らなければなりません。
これについても今後掘り下げてゆきます。
会場の興奮、ステージの熱気、ミュージシャンの息遣い・・・
その感動が伝わる写真を目指しましょう!
そして、あなたにしか撮れないスタイルをつかみましょう!

芦澤来斗
カテゴリ:撮影の心得