『大三元が必須でしょ!』
『小三元でもいけるよ』
『やっぱり単焦点だね!』
ライブ写真、コンサート写真、舞台写真などの
撮影で共通する事とは…
主にはこんな感じでしょう。
そんな環境でのライブ撮影では、
どんなレンズがいいのでしょうか?
【大三元】と数本の単焦点があればOK。
そう言ってしまえばそれまでなんですが…。
そう勧めているサイトも多々見受けられますけどね。
※そもそも『大三元』『小三元』とはなに?
大三元:解放F値が2.8のズームレンズ(広角・標準・望遠)
小三元:解放F値が4.0のズームレンズ(広角・標準・望遠)
元々はキヤノンのレンズで言われていた言い方ですが、
今はニコンでも使われますね。
詳しくはネットで検索してもらえれば、
いくらでも出てきますのでそちらで…。
それだと話が終わってしまうし(笑)、
皆がそう簡単に揃えられるわけではないと思うので、
もう少し現場別に考えてみましょう。
ライブハウス(ロック・ジャズ・ポップス系)
撮影場所にもよりますが、
客席脇や舞台目前などで撮る場合は、
広角と標準か準望遠の2本が基本となります。
出来れば“F2.8”は欲しいですが、
高感度に強いカメラの場合は“F4.0”でも
何とか対応できるでしょう。
ズームが必要か単焦点でいけるかは、
同程度のキャパのライブハウスでの撮影が多いのか、
その都度規模が違うかによりますね。
撮影場所からステージの距離がある程度決まっていれば、
単焦点の方が機動力は上がります。
価格的にも手頃で明るいレンズが手に入ります。
小ホール(ダンス・芝居)
ダンスや芝居系では、基本的にとにかく
照明が暗くて変化が激しい場合が多く、
しかも演者の動きが速いので
シャッタースピードは高速に保つ必要があります。
ですから、レンズは出来る限り明るくないと
厳しい場合が多いでしょう。
この場合はやはり“F2.8”は必要でしょう。
“F2.0”以上であれば楽です。
ズームか単焦点かはライブハウスの場合に準じます。
ホール(クラシック・バレエ系)
特別な演目を除き照明は明るめで安定しているので、
“F4.0”程度でも対応できます。
ただ撮影場所が客席最後部からに限定される場合は、
望遠がないと演者をアップで捉えられません。
会場の大きさにもよりますが、
300mm程度の焦点距離が必要になります。
三脚に望遠と標準の2台を
セットすることになるでしょう。
[APS-C]にサンニッパ
[フルサイズ]に標準ズーム
私の場合はそのペアが多いです。
客席両サイドの通路などを動ける場合は、
単焦点でも対応可能です。
ただしくれぐれも演奏中にやたらに動き回って、
お客様の目障りになることは厳禁です!
“シャッター音”に一番気を使う現場ですね。
代表的な例を考えてみました。
これが野外のイベントやコンサートとなると、
また変わってきますし、昼と夜でも違いますからね。
野外でも、夜の場合は上記に準じます。
上記の要素を鑑みて、
必要な最も使用頻度の高そうなレンズから
揃えてゆくことになると思います。
これはカメラボディーにも言えますが、
最初の頃は“何でも新品”で考えてしまいがちです。
でも中古市場に目を向けると、
意外に手に入れ易いものですよ。
無理して新品レンズを1本買うなら、
中古で2本買う方が対応力は上がることもあります。
ただしあまり古いフィルム時代のレンズは、
デジタルだと問題がある場合がありますから、
その辺りは情報収集して気を付けてください。
『レンズ沼は楽しいけど怖い・・・(笑)』
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芦澤来斗