「デジタル一眼レフ」の「フラッグシップ機」には憧れますよね?
「フラッグシップ機」に白い望遠レンズ。
いつかは手に入れたいと思う気持ちわかります。
私も実際に使っていた時期があります。
手ぶれ補正付の「サンニッパ(300mm/F2.8)」を装着して、
手持ちで振り回しているのがトレードマークにもなっていました。
「フラッグシップ機」にはもちろんその価値があります。
*信頼感
*ボディーの堅牢性
*シャッターの耐久性
*連写速度
その他AF(オートフォーカス)の速度や精度、
最新の測光性能などにも魅力はあります。
ライブ撮影、舞台撮影においても、
確かに上記の特徴が役立つケースはあります。
予算に十分な余裕があるのなら、
手に入れるのもいいでしょう。
ただし、大きな欠点(問題)?があります。
それはその
「大きさ」 と 「重さ」 です。
三脚を使って固定で撮る場合は問題になりませんが、
別のところでも語ったとおり、
それでは派遣カメラマンと変わらない写真しか撮れません。
動き回って「手持ち」で撮る場合、
1ステージで約2時間、ほとんど持ったままです。
リハーサルやゲネプロも入れると、
半日以上持っていることもしばしばです。
その場合、この重さが堪えます。
撮影後は肩や背中が思いっきり筋肉痛です(笑)
ひどいときは、楽しみにしていた打上で、
生ビールのジョッキを持ち上げるのも苦痛になるほどです。
そして実際にそれに見合うメリットが有るかというと、
正直疑問を持たざるを得ません。
舞台撮影ではまず「連写」は使わないのでなおさらです。
スポーツ撮影など、ケースによっては「快感」の連写の音は、
舞台撮影では「害」でしかありません。
「大きい(目障り)」「うるさい」はご法度です!
さらに最近のデジタルカメラの高感度特性の進化があります。
舞台撮影では「連写速度」より「高感度特性」のほうが
はるかに重要です。
ミラーレス一眼も含めて、最近のデジタルカメラの高感度時の
高画質化は急激に進歩してきています。
1・2年前のフラッグシップ機よりも最新の普及機の方が、
高感度の画質が優れているという逆転現象が頻繁に起こります。
そのような状況の中で、高額なフラッグシップ機を
無理して導入して、長く使い続ける意味が残念ながら
薄れているのが現状です。
*小さくて目立たず
*軽くて(軽すぎてもNGですが)
*高感度画質に優れて
*シャッター音が限りなく小さい(無音が理想)
そのようなカメラが最適ですね。
友人のカメラマンとも冗談で、
「フラッグシップ機のメリットは、
クライアントにハッタリが効く! くらいだね~」
なんて話します。
でも、あながち冗談ではないのが現実です。
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カテゴリ:撮影機材